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手当てのちから 触れることで体は変わる3

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前回は、整体での手当てとは「治してあげる」のではなく、体が自分で動けるよう条件を整えることだ、というお話をしました。

今回はその手当てを、日常生活の中で自分自身に取り入れる方法についてお話しします。


人は本能的に、手を当てる

少し考えてみてください。お腹が痛くなったとき、あなたは何をしますか。

おそらく、自然と手をお腹に当てていると思います。頭が痛いときは額に手を当て、疲れた目は掌で覆う。誰かに教わったわけでもないのに、人はつらいところに手を当てずにはいられません。

これは偶然ではないんです。触れることで体の緊張がゆるみ、自然治癒力が働きやすくなる——それを体が本能的に知っているからだと、私は思っています。子どもが転んで泣いているとき、親が「痛いの痛いの飛んでいけ」と手を当てる。あの行為には、ちゃんと意味があるんです。


「意識」を加えるだけで変わる

日常の手当てで大切なのは、ただ触れるだけでなく、少し「意識」を向けることです。

やり方はシンプルです。気になる場所にそっと手を当て、その部分に意識を向けながら、ゆっくり深呼吸をする。それだけです。

ポイントは「治そう」と力まないことです。手を当てながら「早く楽になれ」と念じると、かえって体に力が入ってしまいます。ただ、「いまここが疲れているんだな」と感じながら、手の温もりをそのまま届けるようなイメージで触れてみてください。

頭が重いときは後頭部に、腰が重だるいときは腰に両手を添えて、しばらくそのままでいる。深呼吸を3回か4回するくらいの時間で十分です。


「感じること」が整体の出発点

整体の考え方では、体の感受性——つまり「自分の体をよく感じられる力」——が健康のバロメーターだと考えています。

体が鈍くなると、疲れていても気づかず、無理をし続けてしまいます。気づいたときには相当こじらせていた、というのはよくある話です。逆に、体の声に敏感でいられると、小さな変化のうちに対応できます。

手を当てて、体の状態に意識を向ける習慣は、この「感じる力」を育てることにもつながります。施術の場だけでなく、日常の中でも体との対話を続けていくことが、体を整えていく上でとても大切なことだと思っています。


まず一箇所から始めてみてください

難しく考えなくて大丈夫です。今日の寝る前に、疲れているなと感じる場所にそっと手を当てて、深呼吸を数回してみてください。それだけで十分です。

「なんとなく楽になった気がする」で十分です。その「気がする」が、体と対話するための最初の一歩になります。続けていくうちに、自分の体の変化に気づく感覚が少しずつ磨かれていきます。

もし手当てをしてみて「ここがどうも気になる」「いつもと違う感じがする」ということがあれば、ぜひ施術のときに教えてください。一緒に体の声を読み解いていきましょう。



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