肩こり

肩こりとは

肩こりとは病名ではなく症状です。首の付け根から肩甲骨にかけての筋肉がこわばったような重苦しい不快感を肩こりと言います。専門用語で肩こりの事を、頸肩腕症候群(けいけんわんしょうこうぐん)といいます。首から肩にかけては大小様々な筋肉があります。私たちがただ座っているだけでも、頭を支えるために首や肩の筋肉は働いています。筋肉が活動するためには、酸素と栄養が必要です。そのためには筋肉の中の血管に、十分な血液が流れていなくてはなりません。血液が不足すると、筋肉は酸欠状態になり、乳酸などの老廃物がたまってきます。するとそれが刺激となって、筋肉の細胞から発痛物質が出て、神経を刺激しこりや痛みが生じるようになります。これが肩こりです。

肩こりの原因

肩こりの原因を大きく分けると

  •  筋肉の疲労による肩こり
  •  内臓の疲労による肩こり

に分けられます。

筋肉の疲労による肩こり

筋肉疲労とは、筋肉の使いすぎで疲労が慢性化し、筋肉の血行が悪くなった状態です。筋肉疲労による肩こりは、筋肉の使いすぎで血流が悪くなり、筋肉内に老廃物が貯まるため生じます。運動のしすぎ等で筋肉疲労となる場合もありますし、慢性的に筋肉を使いすぎても筋肉疲労となって肩こりがおこります。たとえば、デスクワークなどによる「長時間での同じ姿勢」、これに伴う「不良姿勢」など、同じ筋肉のみ使いつづける場合は、筋肉疲労を招きやすくなります。同じ姿勢を長時間とり続けると、腕や首を支えている筋肉が疲労します。それにより血流が低下することで、筋肉に老廃物が蓄積して、肩や首の神経を刺激していくのです。それが肩こりの痛みとなってあらわれます。

内臓の疲労による肩こり

内臓の疲労や、内臓疾患があり、その症状のひとつとして肩こりがあらわれることがあります。重大な病気が原因となっているケースもありますので、たかが肩こりと甘くみるのは非常に危険です。特に内臓に病気がある場合は、肩こり以外にも頭痛・めまい・耳鳴り・動悸・背中の痛みなどを伴うことがあります。

内臓から起因する肩こりでの特徴は

  •  揉んでも肩のこりや痛みがとれない
  •  だんだん肩こりがひどくなる
  •  温めても症状が変化しない

などです。

このような肩こりは、内臓疾患が原因で肩こりを起こしている可能性がありますので、病院で受診することをお薦めします。

病気による肩こり

狭心症 心筋梗塞 肺がん 糖尿病 高血圧 低血圧 貧血、胃炎 胃潰瘍

などの内臓系の病気を患っていると、その病気が原因で肩こりを起こすことがあります。

内臓による肩の痛みの特徴

以下ではそれぞれの内臓による痛みの特徴を挙げていきます。

  • 心臓

肩こりと胸の痛みが伴う場合は心筋梗塞や狭心症の可能性があります。心筋梗塞や狭心症の発作が起こると胸が締め付けられるような痛みがあり、左肩に肩こりというよりも痛みやしびれといった症状が出ます。また左腕にも痛みが現れることがあります。左肩が凝っていて、たまに胸の痛みが数分間現れる場合は狭心症の恐れもありますので必ずドクターの診断を受けてください。

  • 肝臓

右肩やその周辺が痛んだり、こったりする場合は、肝臓や胆嚢の病気の疑いがあります。肝臓に障害があると、肝臓の上にある横隔膜が刺激されるため、肩の動きが悪くなるからです。横隔膜周辺の内臓に疾患があるときは、右の首から肩の後ろのかけて痛みがあります。また、胆嚢炎や胆石のとき、右上腹部が激しく痛むとともに、右肩から肩甲骨にかけても強く痛みます。

胃に負担がかかると、背骨と肩甲骨との間にある筋肉に痛みが出ます。

肺結核や肋膜炎の初期症状は、首から背中にかけてこりと痛みが出ます。

肩こりを解消するには

まずは骨盤を正しい角度で働かせることが重要になります。肩こりとは関係ないように思えますが骨盤は身体の土台です。土台が傾いてしまうと上にあるものは傾いてしまいます。土台である骨盤が傾くと、その上にある背骨、特に頸椎の部分が大きく傾いてしまいます。すると、頭と腕の重さを首から肩の筋肉だけで支えることになります。その状態が長く続くと肩こりになるのです。ですから、その根本である骨盤の角度を調整し、正しい位置を体に覚え込ませることで、肩から首の筋肉の負担は減り、その結果肩こりも緩和していきます。

たにざわ整体ではまず、筋肉に溜まった疲労の塊ともいえる硬結に働きかけることで、筋肉内の血流を増やし、痛みをやわらげます。その後で、背骨や骨盤、肩、首付近の関節のゆがみを矯正し良い状態を作っていきます。ゆがみの取れた体に、正しい体の使い方を覚え込ませることによって、肩こりの起こらない状態を作っていきます。何十年と悩んだ肩こりが、初回でほとんど解消してしまう方もいらっしゃいます。正しい体の使い方をしていれば肩こりは起こりません。たにざわ整体では、その場しのぎのマッサージなどではなく、肩こりにならない身体作りに力を注いでいます。