林業体験から学ぶ効率的な体の使い方
「もっと力を入れろ」という言葉とは裏腹に、実は「力を抜く」ことで物事がうまくいくことが多々あります。この真理は、著者の林業での経験から深く学んだものです。
20代半ばで植林作業に従事していた私は、当初、若さと体力を過信し、力任せに作業を行っていました。しかし、60代半ばの師匠の作業効率には遠く及びませんでした。その原因は、無駄な力の入れ方にありました。
師匠は大きな動作を使わず、手元で小さく効率的に鍬を操作していました。この観察をきっかけに、私は脱力の重要性を学び始めます。力を抜いて道具を扱うことで、道具が自然に動き出すような感覚を体得し、作業効率は劇的に向上しました。
この「脱力」の技術は、料理での包丁使い、掃除機がけ、パソコンのタイピングなど、日常生活のあらゆる場面で応用できます。必要な力を必要なだけ使い、道具の特性を活かすことで、体への負担を減らしながら効率的に作業を進めることができるのです。
脱力は単に力を抜くことではなく、より効率的に体を使うための重要な技術なのです。
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