正しいかがみ方〜掃除編〜

掃除を例にとってかがむ姿勢を解説していきましょう。家事の中では掃除も腰に負担がかかりやすいものです。最近ではあまりかがむことなく掃除ができるように、掃除機やモップ類などがどんどん改良されていますが、ほんの少し体の使い方を意識するだけで、立派なトレーニングになりますので、しっかり身に付けましょう。

ほうきでの掃き掃除

ご自分がほうきを使っている時にどんな姿勢をしているか意識してみて下さい。たぶん、下の写真のようになっているのではないでしょうか? 

膝が伸び切っている
腰から背中を丸める
ちりとりを使うと大変

ほとんどの場合、膝が伸びきった状態でほうきを使っているのではないでしょうか?膝を曲げていたとしても腰をがっくり下げた状態で背中から腰を丸めています。ちりとりを使おうものなら大変です。首、背中、腰、太腿の前、脛、足首…体のあちこちを緊張させて頑張っています。短い時間だから…なんて考えないで下さい。

引き鉄が引かれるのは一瞬です。疲れがたまっている、寝不足、食べ過ぎ…など体に負担がかかっている条件がいくつも重なれば簡単に腰を痛めてしまいます。

ほうきを使う時は?

ほうきを使う時も大事なのは腰と膝です。

・お尻を後ろに突き出す

腿裏ストレッチをするようにお尻を後ろに突き出して、股関節から体を折り曲げます。

お尻を後ろに突き出す

・背中から腰を真っ直ぐに

腰や背中を丸めないようにほうきを使います。届かない場合は膝を曲げます。 

腰から背中がまっすぐ

・深くかがむ時は股関節からしっかり折り曲げる 

股関節から曲げます

このような使い方なら体を起こす時も足の力を使えるので腰を痛めることはありません

掃除機での掃除

現代では掃除といえば掃除機をかけることと云っても過言ではないですね。掃除機はごみを吸い込んでくれるので力はいらないはずなのですが、まるで床を磨くように力を入れてガシガシ掃除機を使う方も多いです。

間違った使い方は以下のようなものです。 

膝が伸び切っている
力任せにガシガシ
低い位置は面倒くさい

このような使い方だと腰や背中に大きな負担がかかってしまいます。

掃除機を使う時は?

ここでも大事なのは腰と膝です。

・お尻をしっかり後ろに突き出す 

お尻をしっかり後ろに突き出す

・腕を前に伸ばす時も腰は後ろ 

腰が安定すると腕も軽い

・届きにくい所は股関節と膝をしっかり曲げます。

股関節から深く曲げる

とても良いトレーニングタイム

掃除をしている時間というのは、早い人でも10~15分かかりますし、掃除好きな人だと1時間以上。それをほとんど毎日のように繰り返しています。その時間が体の使い方を意識することで、そのままトレーニングタイムになります。しかも見せかけの筋肉ではなく、インナーマッスルのトレーニングです。

 インナーマッスルはとても大きな筋肉で、鍛えられると代謝も大幅にアップします。正しくかかんでいれば腿裏のストレッチにもなるので当然ヒップアップします。

掃除をするだけでトレーニング、ダイエット、美容と一石何鳥にもなりますので、ぜひ意識して体を使うようにしてください。