正しいかがみ方
ぎっくり腰の引き鉄
洗面台での体の使い方を例にとって、かがむという姿勢を説明していきましょう。朝の洗顔というのは、ぎっくり腰の引き鉄になる動作としては五本の指に入るのではないでしょうか?腰痛持ちの方にとっては不安な姿勢ですね。しかしちゃんとしたかがみ方で顔を洗えば、腰に負担がかかることはなく、かえってインナーマッスルと腿裏のトレーニングになります。
固まった筋肉と無理な姿勢
本来、寝ている間に寝返りを打つことによって自然と体の調整をします。しかし、疲れがたまりすぎると寝返りを打たなくなり、眠っている間は長時間同じ姿勢で動かないということになります。そうなると筋肉は硬直して、寝起きの腰痛になりやすいのです。そのような固まった筋肉のまま間違ったかがみ方をすることでより大きな負担を腰に強いることになります。
あなたは正しくかがんでいますか?かがむという姿勢は長時間ではないにしろ、一日の中ではかなりの回数です。そのかがみ方が間違っていればどんどん負担は蓄積されていきます。
かがむ時の間違ったパターンは大きく2つ
1・腰を丸める
低い場所に手を届かせるために、腰を丸めてしまいます。この姿勢だと腿の前の筋肉やすねの筋肉で踏ん張ることになります。
2・背中を丸める
低い場所に手を届かせるために、背中を丸めます。肩~背中の筋肉が緊張します。
この後、1の姿勢も2の姿勢ももっと体をかがめていきますが、深くかがんだ姿勢は同じになります。
一見、何が悪いのかわからないかもしれませんが、膝は伸びきって腰が丸まったこの姿勢はとても危険なのです。起き上がる時に背中から腰の表面の筋肉と勢いだけで上半身を起こすために、腰には瞬間的にとても大きな負担がかかってしまうのです。
この瞬間に『ギクッ……!』となった経験のある方も多いのではないでしょうか?
正しいかがみ方
それでは正しいかがみ方はどんなものでしょうか?
条件は
- 傾けた上半身を腰がしっかり支えていること
- 上半身を起こす時に脚の力を使えること
の2点です。
正しいかがみ方の手順
1・お尻を後ろに突き出す
ここでも腿裏ストレッチの要領でしっかりお尻を後ろに突き出します。しっかりお尻を突き出すことでお腹の奥の筋肉からお尻、腿裏の筋肉が働いて上半身を支えます。
2・股関節から体を深く曲げる
3脚の力を使って体を起こす
上半身だけを起こすのではなく、立ち上がる時のように脚を伸ばす力を使います。
かがむ=トレーニング?
写真をご覧頂けばわかるように、正しいかがみ方というのは腿裏ストレッチを行う時の姿勢そのままなのです。何気なくかがんでしまえば体の負担になりますが、ちょっと意識して行うだけで効果的なトレーニングになります。ぜひ、朝の洗顔やキッチンでのお料理や洗い物の時に取り入れて下さい。